「DAppsゲーム市場を作るインフラになる」GameWithが考えるDAppsゲームのイマとこれから

こんにちは。GameWith人事部の牧野です。

DAppsゲームの開発が国内でも増えてきました。世界を見てみると今年の年初に公開されたDAppsゲームが本番リリースを迎えたり、反対にリリース前にクローズしてしまう様子がTwitterで日々流れてきます。

DAppsゲームの市場はどうなっていて、これからどうなっていくのでしょうか。

DAppsゲームのこれまでの流れ

EthereumのDApps情報をまとめる”STATE OF THE DAPPS”によるとゲームカテゴリに分類されるDAppsは461個とあります。(2018年7月現在)

2017年11月にCryptoKittiesがリリースされ話題になったことがごく最近のように思われますが、すでに半年以上が経過。データとしての猫を所有、配合、売買するといったシンプルなコレクトゲームではありますが、世界中でNext CryptoKittesを目指したDAppsゲームの開発がされることになったことは間違いありません。DAppsゲームのビジネスモデルとしてはゲーム内でアイテムをETHで販売する形が多く、ゲームのタイプとしてはコレクトゲーム以外にもRPG要素を含んだものもあります。これらのゲームはまだまだ黎明期であるとの見方が強いのですが、CryptoKittiesはAndreessen Horowitzなどから総額1,200万ドルの資金調達を行なって継続的な開発を続けています。

少し時代を振り返ってみると、スマートフォンゲームアプリの市場も同じような黎明期がありました。2008年7月、iPhone 3Gと同時にオープンしたApp Store。Storeのオープン1年目は個人デベロッパーによるカジュアルなゲームが、2年目になると大手ゲームメーカーが自社IPタイトルをタッチパネルデバイス操作にフィットさせた形のゲームが並びはじめていたことを覚えていますか。当時はまだ有料ゲームが主流でした。2011年になるとフリーミアムモデルのゲームが増加します。スマートフォンゲームアプリのビジネスモデルに変化があり、無料インストールでゲームをプレイしてもらい、より沢山プレイをするなら有料版に切り替えてもらうような形式が増えました。

2012年になると「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」がリリースされます。当時は珍しい無料アプリゲームとして多くのユーザーがダウンロード。ゲーム内でのアイテム課金によるビジネスモデルを確立しました。

その後のスマートフォンゲームはビジネスモデルはもちろん、デバイスの画像解像度やスペックの向上とともにゲーム性自体もコンシューマーゲームに追いつくようなスピード感で進化をしています。App Storeのオープンから今年で10年。DAppsゲームにおいてはまだ1年目。DAppsゲームの市場はまだはじまったばかりと言えるかもしれません。

DAppsゲームの現状考察

それではDAppsゲームの市場は今どうなっているのか。そしてこれからどうなっていくのでしょうか。今回はGameWithでDAppsゲームコンサルティング事業の責任者である花垣和弥に話を聞きました。

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プロフィール:1985年生まれ。大学中退でインターネット広告代理店に就職。その後大手総合インターネット企業に転職、子会社株式会社ハングアウトを立ち上げ代表取締役に就任。広告代理業からメディア事業、ソーシャルゲーム開発等幅広く事業展開を行う。その後ブロックチェーン、FinTech領域への関心を強く持ち、2018年6月にGameWithに入社。DAppsゲームコンサルティング事業の責任者を務める。

牧野:現状のDAppsゲームの市場についてどのように考察されていますか。

花垣:DAppsゲームのポテンシャルに対する期待がとても高くなっていると感じています。それは現時点でDAppsゲームを利用しているユーザーも開発する会社もどちらも同様です。Decentralizedなネットワークでゲームを運営することによるゲームの連続性、オリジナルゲームのフォーク可用性、あとはやはりゲーム内のアセットを保有し、売買することで広がると考えられるマーケットプレイスなどがそのポテンシャルの代表格です。

しかし、そのポテンシャルは誰にとってメリットがあるものなのか、という部分がまだ語られていないです。ゲームの市場はゲームに熱中するゲーマーが中心に回ります。世界には23億人のゲーマーがいるという調査もありますが、DAppsゲームはまだゲーマーではなく投機対象のコンテンツである側面が大きいです。ゲームというコンテンツには、それに熱中するゲーマーが必要です。DAppsというカテゴリのポテンシャルと、ゲーマーにとってのメリットが交差するポイントがどこなのか、これに注目しています。

EthereumのDAppsゲームについてはトランザクションにかかる時間が長いことや、初期投資額が安くはないこと、Metamaskなどのウォレットを用いたアセットの管理方法など、ゲーマーにとってはゲームをするためのハードルが高すぎます。これらの課題はEthereum自体のスケーラビリティが改善されるにつれて解決されていくと思いますが、DAppsゲーム開発にはゲーマーがどんなゲームを求めているかというニーズを探る活動が求められていると思います。

牧野:DAppsゲームの可能性についてはどうお考えですか?

花垣:やはりゲーム内アセットの保有と売買の部分が1番の魅力だと考えています。ゲームに熱中している人にとって、ゲームを仕事にするには間口がまだ狭いです。e-sportsの分野では徐々に参入するゲームタイトルが増えていますが、仕事としてゲームをしているのはごく一部のトッププレイヤーです。またYoutubeやTwitchなどのストリーマーも同じで、ゲーム実況を仕事にできている人はいますが、ゲームプレイに加えてストリーミングの技術も必要になります。

DAppsゲームで純粋にゲームをプレイすることでアセットを獲得し、売買するようなスキームができれば、より多くのゲーマーがゲームを仕事にできるような世界ができ得ると考えていて、そこに可能性を感じています。

DAppsゲーム開発の3つの課題

牧野:国内でもDAppsゲームの開発が増えていますね。

花垣:はい。今年に入ってDAppsゲームの開発をする会社が出てきています。各社ブロックチェーンを活用したゲームを開発するのに試行錯誤をされています。海外で開発されているDAppsゲームと似たゲームもありますが、各社独自性を模索されていると思います。ただ先述した通り、ゲーマーに対して刺さるゲームはまだ登場していないというのが現状の中、今後国内の企業からゲーマーの心に寄り添うような面白いゲームが生まれてくることを期待しています。

牧野:国内の開発会社にとってDAppsゲームを作る上での課題は何でしょうか。

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花垣:まず法律面での課題があります。スマホゲームアプリと同様にDAppsゲームも賭博に該当する可能性があります。細かい定義は沢山ありますが、大切な考え方は「ユーザーが金銭的な損害を被る可能性があるかどうか」です。昨年の仮想通貨の盛り上がりによって、多くの人が仮想通貨を購入するようになりました。しかし投資に慣れていない方々の中に損害を被る方が一定数出てくると、金融庁も投資家保護の観点から行動を起こさざるを得ません。そして実際仮想通貨取引を業とする事業者に対してアクションが取られました。

DAppsゲームにおいてはどうかというとユーザー数がとても少ないためあまり注目されていない印象です。しかし、開発会社としては法律面に対してどこまでが問題なくて、どこからが問題なのか。各社が判断に迷っている状況です。

そして2つ目はエンジニアリングです。ブロックチェーン、特にEthereumに詳しい開発者が少ない現状があるため、採用難易度や社員教育コストが高くなっています。Ethereumのスマートコントラクトはリリース後に更新が難しかったり、脆弱性を見つけることに多くの時間を必要としたり、技術的な課題を抱えている会社も多い印象があります。

3つ目は今後出てくるであろう課題としてプロモーションがあります。FacebookやTwitterなどのプラットフォームで以前仮想通貨関連の広告を打つことができなくなりました。現時点で自社のDAppsゲームをプロモーションするとなると、スマートフォンゲームアプリ同様の施策ではなく、インフルエンサーやSNSの活用が必要になる可能性があります。また法律面とも関わりますが、景品表示法に照らし合わせてコピーライティングの幅をどこまで持つことができるかが不透明であることもプロモーション上の課題になるかもしれません。

GameWithがチャレンジしたいこと

牧野:GameWithとしてDAppsゲームの市場に対してチャレンジしたいことは何でしょうか。

花垣:黎明期であるDAppsゲーム市場を「一緒に作っていく」ような存在になりたいと思っています。GameWithでは2018年の初頭からブロックチェーンとゲームの相性について関心を持っており、法律面やエンジニアリング面でのリサーチを行なってきました。法律面では社内のリーガル担当が法律に準拠したDAppsゲームのあり方を模索しています。またエンジニアリング面ではR&Dの部署を立ち上げ、「DAppsエンジニアを増やす」ための施策としてハッカソンや勉強会を開催しています。

プロモーションの観点ではDAppsゲームに特化したメディアを立ち上げる予定です。弊社のゲームメディア「GameWith」を運営してきたノウハウを使ってDAppsゲームをゲーマーに伝えるためのメディアを構築します。このメディアはゲーマーに対して誠実に、かつ大義ある情報を提供するため、ユーザー保護を重視します。世界中のDAppsゲームを広く紹介する形はとりません。法律やエンジニアリングの知見からゲーマーが安心してプレイすることができるDAppsゲームのみを深く紹介する予定です。

コンシューマーゲームもスマートフォンゲームアプリも、はじめは黎明期がありました。DAppsゲームもまだはじまったばかりです。GameWithはDAppsゲームの市場を作ろうとしている企業やユーザーと一緒に市場を作っていくインフラとなれるよう、務めていこうと思っています。

一緒にDAppsゲーム事業を作りませんか?

GameWithではDAppsゲームの開発に関心のある企業様と積極的なコミュニケーションを図っています。ご関心のある方はぜひお問い合わせください。

またGameWithのDAppsゲーム事業を一緒に創り出すエンジニア、デザイナー、ディレクター、ライターも募集しています。いずれもお問い合わせはこちらのページから「その他お問い合わせについて」を選択の上、お知らせください。

牧野拓也
人事部所属、GameWith Magazine編集長。1989年生まれ、愛知県出身。2018年3月より現職。
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